転職前に転職先の内部を知ることは可能か?

転職前に転職先の内部を知ることは可能か?

転職先がブラック企業であることが続いたために、
「次の転職先もブラック企業ではないか?」
と警戒する癖がつき、事前にいろいろな手段で調べるようにしている。

ブラック企業かどうかは、社員によって定まる(人間関係が良ければブラックとは感じられない)ことが多いため、内部事情は是非とも知りたい。しかし、表面からうかがい知ることは難しい。

転職前に、真実に肉薄することは可能だろうか?

結論を言えば、ある程度まで可能だ。

電話の対応でどう判断するべきか

まずは、電話口の対応である。

電話を鳴らして、すぐに電話に出る会社がある。

大手企業で電話交換手を置いている会社はともかく、そうではない小さな企業で、電話に2コール以内で出る会社は、社員教育をしっかりしているところだ。

私の勤めていた会社では、社員の誰かが必ず2コール以内に出ることがルール化されていた。

何度か電話をかけて、一部の人間に電話を取る役目が偏っていないかどうかを確認してほしい。

不公平な会社ならば、あるときは2コール以内で、別のときに電話をかけると長く待たされる、とムラがある。

ボス猿やお局が幅を利かせ、気に食わない一部社員に電話番を押しつけている可能性がある。

「電話にでろ!」と指導される

なお、すぐに電話に出るように指導される会社は、社員教育がしっかりしている半面、社員への圧力はそれなりにあると考えた方がいい。

誰だって、本来の仕事を優先したい。どこの誰かもわからない問い合わせに対して、長時間拘束される恐れがあるのに、手を止めて電話に出たくはない。

しかし客にとって待たされることは大迷惑であり、長期的にみれば会社の評判が落ちる。それを嫌って、役員や上司が声を荒げたり命令したりして、徹底的に訓練をする。そしてようやく、電話の対応が改善される。

だから、電話対応がしっかりしているところは、入社後に厳しくしつけられることを覚悟したほうがよく、それが身についていなければ、苦労する可能性が高い。

逆に、電話をかけるといつも待たされる会社がある。客にとっては腹が立つが、従業員にとっては楽な職場かもしれない。強制のない会社は平社員にとっては働きやすい会社だ。

求人票や求人広告から転職先内部事情を推察できるか?

求人広告に書かれた条件から、ブラックかどうかを判断することが可能と指摘する記事を読んだことがある。たとえば「アットホームな職場です」という宣伝文句の職場はブラックである可能性が高いという。

逆に人間関係がいびつであり、隠そうとする意識が働いているとか、アットホームを強制する同調圧力の高い職場が多いからだとかの理由だそうだ。

そういう場合は多い。しかし、全部ではない。

求人担当をしていた経験から言えば、それで判断するのはもったいないな、と思う。ホワイト企業に入るチャンスをみすみす逃すことになるからだ。

ある超ホワイト企業(お菓子食べ放題、定時退社、社員同士の仲もいい、中途採用の理由はある社員の寿退社のため)の求人票にも「アットホームな雰囲気」と書かれていた例を私は知っている。

求人広告の宣伝文には転職斡旋会社がテンプレート(定型文)を用意している。採用に慣れていない(少人数で仕事が回るため求人の必要がなく、社員がなかなか辞めないため採用の機会が少ない)小さな事務所では、よくわからないので求人広告代理店側に宣伝記事作成を丸投げするケースも少なくない。

それなのに、「アットホームな職場」や、そのほかのNGワードを使っている会社だからブラック企業だ、と短絡的に判断すると、せっかく優良企業に入る機会をみすみす失うことになる。

もちろん、求人票に「やる気のない人間は採用しません。命令を聞かない人間は来ないでください」と書くような高圧的な会社(超ブラック企業だった)のように、文面だけで明らかにブラックだと判断できるところは、ある。

積極的に会社の内部の事情を知る方法

ただ、電話口の対応や求人票や求人広告の内容、あるいは面接の場などは、企業にとってよそ行きの顔であり、従業員に見せる顔ではないことはよくわきまえておいた方がいい。

よそ行きの顔から、本当の素顔を知ることは難しい。数十年前のド派手なメイクならまだしも、今の進化したナチュラル風メイクを見破るのが難しいように、Twitterやホームページで美しい情報発信をする企業の本当の顔を推測することは難しい。

化粧美人の素顔を知りたいならば、家の中を覗き込む覚悟が必要だ。

内部事情を暴露したサイトを確認する

退職者が、会社の内部事情を暴露してくれるサイトが複数ある。

私も、あまりにひどい会社(暴力をふるわれた会社)の内部について書き込んだことが有る。そのまま何年も掲載されているので、クレームが来ても削除をしない、気骨あるサイトなのだろう。なかでも転職会議は信頼度が高い。

あとは、5ちゃんねるなどで企業名を調べれば、いろいろな噂話がみつかる。

5ch

注意してほしいのは、会社の正式名称ではなく、略称などでも調べること。ウワサのやり取りは略称でされているケースが多いからだ。

また、5chで直接検索するより、Googleで「◯◯会社(会社名) 5ch」という言葉で検索したほうが良いかも知れない。今は過去の話題は5ch本体からすぐに消え去ってしまう。

夜遅くに電話してみる

残業はないと求人広告に書いておきながら、実は残業ばかりの会社は存在する。

いや、ブラック企業はそんなところばかりだ。ばれたときになんと言い訳するのかと言うと、

「仕事が終わらないのはあなたの能力が低いからだ」

「これは残業ではない。定時になっても仕事が終わらないあなたのために、会社が場所を提供しているだけ」

と開き直り、むしろ貴方を責める。

見破るためには、夜20時過ぎに電話するといい。定時直後ではない。20時過ぎだ。

定時直後ならば顧客からの電話が多いが、20時過ぎなら上司や役員が電話をかけてくるかもしれないので、残業している社員が電話に出る確率が高いからだ。それで確かめてほしい。

友人に投資家を装ってもらい、問い合わせてもらう

求人に応募したい会社のホームページに矛盾することが書いていたため、電話で、その時につきあっていた彼女に問い合わせてもらったことがある。私は近くで耳をそばだてて内容を聞いた。

出典:ぱくたそ

「なぜそのようなことをお知りになりたいんですか」
と電話口の女性社員に訊かれたため、
「私、投資先を探している者で、業務の内容を詳しく確認したいからです」
と答えてもらった。

すると、
「少しお待ちください」
と言って数分のあいだ保留にされた。

突然怒鳴る代表取締役

しばらく待った後に電話口に出た相手は、中年の男性。彼は突然、怒鳴り声を張り上げた。

「おいこら、イタズラか? このボケ。うちの株は俺がほとんど持ってるんだ。投資したいだ? お前どこのもんだ? 」

話ぶりからすると、会社の社長らしかった。彼女はびっくりして血の気が引いている。謝るよう指示し、丁寧に電話を切った。経営者がこれほど横暴だと事前に分かってよかったものの、彼女には悪いことをした。

会社もバカではないので、顧客だとか、求人への応募者には丁寧に応対してくれる。ところが、それ以外の第三者には丁寧に対応する義理はないため、本音が引き出せたのだろう。

「投資を検討している者」というのは、決して嘘ではないので(もしも将来性が有ると思えば、将来その会社が上場したら株を買うかもしれない!)、相手の本音を引き出すための名乗りとして悪くないのではないか。

ただ、この方法にはリスクも伴う(バレたときには迷惑と思われるなど)ので、あくまで自己責任で調べてほしい。

ちなみに、上記のクソのような対応をされた会社は太陽光発電のパネルを販売している企業で、数年後に調べたら、悪評が多く、退職者の感想も散々だった。

 

転職は人生の一大事だ。人生の大部分を占める会社生活が幸せなものとなるためにも、よくよく調査をしたほうが良い。

先日記事でご紹介したとおり(転職先として探偵事務所(興信所)はどうか? 探偵業とは?)、企業側だって探偵事務所のようなところを使って、コストをかけて調査をする。

我々求職者側だって、合法ならば、さまざまな手立てで、転職先がどのような会社なのか、事前に努力をして調べる権利がある。

もっとも、上記のような手間ひまをかけたくないならば、一番いいのは転職エージェントを間にはさむことだろう。

ワークポート

転職エージェントという代理人が間に入れば、ミスマッチを防ぐために(採用者がすぐに辞めないように)、ある程度の内部事情も事前に伝えてくれる。

時間もない、バレるリスクは犯したくない。そういう人は、積極的にサービスを利用すればいいだろう。

ワークポート

仕事についてカテゴリの最新記事