自信を育てたもう一つの方法

自信を育てたもう一つの方法

先日、自信を身につけるために、つまらないほど小さな目標を積み重ねるという方法を「自信を身につけるための方法はシンプル」という記事でお勧めした。

自信を身につけたい、という願いは、10代、20代の頃には切実な願いだったのを思い出す。自信を身に付けさえすれば、もっと堂々としていられるのに、と考えていた過去の自分のことを考えると、自信を育てるための方法が一つだけでは不親切のように感じた。

上記の方法でうまくいく場合もあるだろう。しかし、それだけではうまくいかない人もいるだろう。自信喪失の度合いが私よりも大きい人や、私よりももっと精神的に不安定な人もいるからだ。

それでも自信をつけたいならば、自信とはなにかについて、理解を深める必要がある。

「自信がない」とはどういうことか?

自信をつけるためには、自信とはなにかについて知る必要がある。

自信とは、自分への信頼だ。自分自身ができる、自分ならやれる、自分はなにも怖くない、自分は大丈夫だと、他人から言われなくても自分で信頼できる状態を、自信があると言う。

その自信がない場合、どうしたら身につけることができるのか? を述べたのが自信を身につけるための方法はシンプルだったが、別の切り口で攻めるために、逆から見てみることにする。

つまり「自信がない」状態とはどういうことなのか? を問うのだ。

自信がない状態とは、次々に不安が湧いてくる状態だろう。

「できるだろうか?」
「やれるだろうか?」
「怖い」
「自分は駄目だ」

などの不安が打ち消しても打ち消しても湧いてくる状態だろう。

不安はすべて妄想に由来する

しかし考えてほしい。

その不安感はすべて妄想だ。失敗を予測して、失敗が現実化したときの状態を克明に脳裏に思い浮かべて、感情を先取りすることだ。

ところが、自信がない人に特徴的なのが、このような妄想といつもつきあっていることだ。

それには理由がる、と話す人がいる。

失敗の予測は、実現する可能性が高いことかもしれない。だから、失敗した時にショックを受けないために、先に予測し、苦痛の感情すらも準備しておけばショックがやわらぐじゃないか、とか。

あるいは、調子に乗らないようにしたい。調子に乗ると大失敗する。だから、敢えて不安を感じていないと気がすまない、とか。

つまり、失敗したときのショックを事前に感じておくこと、失敗するかも知れないといつもくよくよと考えることなどを正当化しているのだ。

妄想が役立つことはない

自信がないことを正当化する行為は、自信がない状態であることをみずから選択することに等しい。それを解消するためには、妄想が無駄であり、役に立たないことを理解する必要がある。

たとえば、失敗した時のショックを和らげるために先に感情の準備をしておくことについて。

ショックを受けるから、事前にショックした状態を想像して心の準備をするのではなく、失敗してもショックを受けないように努力することを選んだ方がいい。

失敗した時にいつも必要以上に悲しむから、そのショックを和らげようと思うのだろう。失敗したときに平然とするように心がけていれば、ショックに備える必要はあるまい。失敗したときの悲しい気持ち、悔しい気持ちを事前に準備するという発想自体が間違っている。

あるいは、自分が調子に乗ってしまうから、大失敗をする自分を想像して、自戒しておきたい、と考えている場合。

失敗を予測しながら、失敗しないための対策を徹底的に取ることは何ら否定されるものではない。

問題は、予測のときに心の中が否定的な感情で一杯になることだ。

心の中を悲観であふれさせる必要はあるか? 想像に感情を伴わせる必要はあるか?

悲観的な感情を、予測に伴わせる必要はまったくない。

必要なのは感情のコントロール

妄想は感情をともなう。ここが不要であると十分理解し、予測に感情を入れないことで、自信がないことで悩むことも少なくなるだろう。

しかし、人間はロボットではない。感情を完全にコントロールできるわけがない。

これに関しては、ある禅僧が喝破している。

「修行が進んでも感情を常に平静に保てると考えるなら、それは間違いだ。感情が完全に動かないようにしたいなら、死ぬしかない。悲しい時には悲しくなり、嬉しい時には嬉しくなるのは生きていれば当たり前だ。問題は、感情が動いたま、いつまでも揺らぎ続けることだ」

つまり、感情を動かしても、すぐに平静に戻る習慣をつけることだ。これが感情をコントロールできる、ということにつながる。

否定的な感情だけではなく、ポジティブな感情であっても同じであるというのは以外な盲点かもしれない。

喜びにひたってはならない理由は、喜びは一時の麻薬のようなもので、こだわりすぎると、もっともっと良いことがないかと、快感を追い求めるようになるからだ。

本当の喜びは「充実感」にある。平安にある。だから、喜んだのちに、すぐに平静を取り戻す習慣をつける。本当の自信を育てると信じて。

出典:photoAC

繰り返すうちに、段々と、心が穏やかな状態が続くようになる。心がコントロールできるようになったということだろう。

心がコントロールできるようになれば、妄想を抱く回数も減る。やがて、あなたは自信のない状態から脱しているだろう。

自己啓発カテゴリの最新記事