英語はどのように武器になったか

英語はどのように武器になったか

TOEICを学生時代から何度も受けてきた。

勉強方法は単語帳(Duo3.0など)の例文丸暗記が主だった。その方法が1番実力がつく、と言われてきたから。

しかしどれほど勉強しても、300点から400点台をうろうろするばかりだった。底辺の実力はその程度のものである。

英語の勉強から数年離れる

30歳を超えたあたりから、TOEICを受けることがバカバカしくなった。

そのときは転職する意思もなく、海外で働きたいという気持ちはもちろんなく、このまま日本で生活するならば、道を歩いている時に外国人に道案内するくらいしか使いみちのない英語を、いまさら勉強することに意味は無いと考えた。

数年の間英語から遠ざかっていた。その間は英語の力は下がり続けていたはずだ。

ところが、数年して会社の居心地が悪くなり、転職を考えるようになった。

出典:ぱくたそ

転職のために、なにかの努力をしようと思ったが、いまさら使いもしない英語を勉強するのもバカバカしい。採用側も、英語の力なんぞ求めてはいやしまい。

転職先に認めてもらうためには、今の仕事にどれだけ精通しているか、だろうと考えて、当時の仕事にまつわる民間資格をいくつか取ることにした。

どれも民間資格だが、その業界にいなければ取れない資格であり、それなりに難しい。問題集を買って夜に勉強した。

役に立たない英語以外の資格

ところが、どれも転職に役立たなかった。

履歴書を送っても、不採用ばかり。私が手に入れた資格はそれなりに難しく、即戦力としてとらえてもらえるものだったはずだ。

だが、今考えれば、業界自体が飽和状態だった。しかも、転職回数の多い人間を嫌う業界にいたため、それまでに転職回数を重ねてきた私が、いくら資格を取ろうとも、その業界内ではほとんど意味を持たなかったのだ。

転職サイトでは、私が取得した資格名で検索すると、求人情報が多くヒットする。

求人企業から求められている資格なのだから、転職に役立つだろうと思っていたのに、目算は大きくハズレた。

年齢もそこそこいっていたせいだとは言え、これほど努力が役に立たないとは思いもよらず、途方に暮れた。

家族もいた。状況を変えたい。閉塞感を覚えながら、何通も履歴書を送っては突き返される日々はつらかった。

英語の方が役にたつ?

あるとき、業種や職種にこだわらず、求人サイトで高月収という要素だけにしぼって求人情報を調べたところ、圧倒的にTOEICの点数を尋ねるものが多いことに気がついた。

普段は、英語の資格が役に立つとは思ってもいないから、英語を検索条件として探すこともないので、分からなかったのだ。

転職エージェントになぜ相談しなかったのか? という声が聞こえるが、当時は転職市場が冷え込んでいて、転職エージェントに登録しても先方から連絡をもらえなかったのだ。

それだけ私の履歴が魅力なかったのだろうとは思うが。

さて、英語力を求める企業がそれだけ多いのならば、英語を勉強すればいいのではないか、という当然の結論にいたるものの、確信を持てずにいた。

単なる希望的観測だったら無駄な努力はしたくない。

だが、英語を要求する多くの企業の求人票をじっと眺める日々を数ヶ月送ったのちに、思い切ってその他のことをやめ、数ヶ月の間英語の勉強だけに専念することを決めた。

公式問題集を何度も繰り返す

これまでのような、英語単語帳の例文暗記のような実力を伸ばすと言われる方法を取らず、もっと直截的な勉強法に切り替えた。

TOEICの公式問題集を、ひたすら解きまくる、という方法だ。

公式問題集のリスニングのために、何度も何度も同じCDを聴いた。

(TOIECの試験会場で初めて聴く音源の意味をとらえるのが目的なのに、同じ内容のCDを何度も聴いてどうなるのだろう?)と疑いながらも、いろいろと勉強法を調べた結果、たどりついた方法を信じて、毎日CDを聴いた。

(勉強法をまず調べる理由については、以前書いた記事「世の中に勉強法の本やマニュアルがあふれている理由について」に詳しく述べた)

公式問題集の量は多い。

数冊ある問題集を繰り返す解いていたが、5巡目から、リスニングの点数が劇的に上がったのを覚えている。同じ問題を繰り返し解くだけで、新たな問題をすらすらと解けるのには驚いた。

結果的に勉強法は間違っておらず、数百点の点数の上乗せに成功した。

書類審査に通り始める

800点や900点を取る人々が多いが、私の点数はそこまで良いものではない。しかし、それでも書類審査に通り、面接まで進める回数が圧倒的に増えた。

TOEICの勉強はきつかったけれども、私の勉強した業界内資格も同じくらい難しかったのに、この差はなんだろうと、割り切れない気持ちを抱いたこともある。

この悠久の文化を誇る日本で、日本語能力よりも英語ができることを尊ぶ日本はおかしい、英語ができるだけで、なぜ世間は評価するのだろう? と嫌悪感をいだいだ。

しかしそれが現実だ。仕方がない。

書類審査に受かった後、面接に進む。面接には自信があった。

これまで人間関係で苦しみながら、対人能力を磨いてきた成果も実を結んだのだろう。

その結果、いい条件で外資系企業に転職に成功した。これが今の私にとっての転機となっている。

外資系企業の自由を満喫する

外資系企業は、日本の企業とは雰囲気が異なっていた。仕事が終わればすぐに帰宅でき、飲み会もない。

IT技術への理解が深く、データ入力システムも即座に改修してくれるから、無駄なシステムをだましだまし使うこともない。

外資系企業に転職する前に私が働いていたのは、東証一部上場、日本企業でもトップの金融企業だった。

そこですらIT技術への理解は低く、社内プログラマーも少ないために、「社内システムのこうした点を改善してほしい」と何人もが要求しても、数年経ってようやく改修してもらえる(ときには放置される)というレベルだったのとは雲泥の差だった。

この種のストレスが皆無だったから精神的に楽で、定時に帰るのが当たり前となれば、余裕が出来る。

余った時間に底辺脱出のための努力が出来るようになった。

英語の勉強はきついし、点数もなかなか増えないから、あきらめそうになることも多いだろう。それでも、他の大抵の資格よりも役に立ったのは間違いない。

英語力は、転職には間違いなく武器となる。

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