ワープアから脱出するために100万円を貯めよ

ワープアから脱出するために100万円を貯めよ

ワーキングプアという境遇から脱出したいときに、何から始めたらいいのかわからない人は多い。

ワープアから脱出するための方法論が見えている人なら、すでに着手している。それがわからないから、困ってしまう。

手段も目標も見えない人があなただとしたら、あなたにアドバイスしたい。
「とにかく100万円貯めよ」
と。これは私が社会人になって、学生時代の元先輩から実際にされたアドバイスだ。

何をすればいいのかわからなかったころ

当時の私は、社会人になって数年、自分の環境をとにかく抜け出したかったが、どうすればいいのかわからなかった。今の状況から抜け出したかった。とにかく上京したかったが、知り合いは東京にいない。ツテもない。

運命をどうすれば変えられるのかもわからなかった。

地方にいながら東京で仕事を探すのは難しかった。受かるかどうかもわからないのに、面接のためだけに何度も上京するほどカネの余裕がなかったからだ。

親との仲は最悪で、親元から離れて自立していたため金銭的余裕も貯金もない。

そのうえ、勝手に家を出ていった男の身元保証人にはならないと親は言う(自立した時には、たまたま身元保証人不要の不動産屋が見つかり、独立できた)。

東京では最初はアルバイトで食いつなぐしかないが、アルバイトで食っていけるかどうかもよくわからなかった。東京にはどうやら仕事がたくさんあるらしい。しかし、そもそも身元保証人のいない自分を雇ってくれるところはあるのだろうか?

転職サイトはいくつもあるが、どこに登録すればいいのかわからない。ブラック企業を紹介されて後悔するハメに陥るのではないだろうか、という心配もあった。新卒で働いていた企業もブラック企業の一種だったので、企業全てがブラックのようにも思えた。

とりあえず、今何かを始めたいが、何から始めたらいいのかわからない。

学生時代の先輩に自分の状況を相談したら、先輩は突飛なアドバイスをしてくれた。
「まず100万円、貯めたらどうだろう?」

なぜ100万円なのか?

当時の貯金は無いとは言え、学生時代から貯めた10万円ほどがあった。しかし、そこから100万円貯めるには数年かかるように思えた。いますぐにでも上京したいのに、なぜそんな目標を追わなければならないのか?

いぶかる私に先輩は教えてくれた。

何をすればいいのかわからないようだから、貯金をすることをまず目標とすることを勧めているんだ。カネは明確な目標で、追い求めやすい。

君には無駄が多い。外食が多いし、飲みに行くのも多いようだ。それを続けていたら、時間やカネを浪費するばかりだ。100万円を貯めようとすることで、浪費を見直すことにつながる。

100万円でできることは、それほどない。しかし、可能性が広がる。上京するなら、転居しなければならない。6、7万円のところに住むとしたら、30万円はかかる。その費用くらいは必要だろう。準備ができればチャンスは向こうからやってくるものだ。

上京してどうやって生きていくかを心配しているが、手元に100万円あれば、数ヶ月生きていける。

結局のところ、ワープアからの脱出を1番阻害しているのは恐怖であり、恐怖を打ち消すもっとも優れたアイテムはカネだ、というのが先輩の主張だった。

支出を徹底的に減らす

そのアドバイスに従ってカネを貯めることにしたが、私の前には壁が立ちふさがっていた。

私の働いていたベンチャー企業では日曜にしか休めなかったし、平日は22時近くまで仕事があり、ときには徹夜となることもあった。アルバイトをしたいが、アルバイトをする時間がない。

100万円を貯めるために、収入を増やすという道が閉ざされていたのだ。

そこで私が考えたのは、徹底的に支出を削ることにした。

まず、洗濯では洗濯機を使わない。水道代や電気代が惜しいからだ。風呂桶に水をため、洗剤をかけて踏み洗いした。次第に白いシャツが黄色っぽくなったが、気にしなかった。

トイレも流さないようにして、風呂の後に溜めていた残り湯で流すようにした。ただ、この方法ではトイレが臭うにようになったので、たまには流すようになった。

テレビを捨てた。掃除機ではなくほうきで掃除することにした。外出する時には必ずブレーカーを落とした。徹底的に光熱費を削ったのだ。

食費を浮かすために、スーパーで閉店間際のお惣菜を買うようになった。

出来る限り自炊をすることにした。凝った料理ではなく、ご飯と納豆、キムチにささみを焼いたものだったが、それでも自炊だ。

昼飯のためにおにぎりを握ったり、サツマイモやカボチャを買って、会社のレンジで温めて食べるようにしたりして、とにかく食費を浮かせた。

もちろん呑みに行ったりしない。

工夫を続けた結果、驚くべきことに100万円を貯まるのに1年もかからなかった。

100万円が貯まると運命の扉が開いた

100万円が貯まった頃。久々に友人から合コンに誘われた。

100万円を貯めたご褒美だと思って、久々に参加した合コンで、私は地味な女性の横に座った。

その子は、今コールセンターで働いていて、今度上京する、今日は友だちのつきそいで来ただけで、誰かとつきあうつもりはない、という話を自分から始めた。

ガードを固めるためのトークだったが、逆に私は食いついた。上京するにあたってツテはあるのか、とか、カネはいくら貯めたのか、とか、酒の力を狩りて突っ込んだ質問をした。

それに対して彼女は、耳寄りな情報を教えてくれた。

共立メンテナンスという会社が、地方出身者の転職支援をしてくれている。一ヶ月6万円で、3ヶ月、社員寮に住まわせてくれる。6万円には住居費、光熱費、食事代がすべて含まれている。だから何も心配しないで3ヶ月の間就職活動に専念できる。

3ヶ月経って、仕事が見つかったとしても、すぐには住む場所が見つからない場合がある。その場合は、社員寮に引き続き住むことができる。10万円に費用は値上がりしてしまうけれども。

私は震えた。このサービスこそ、私が探していたものだった。共立メンテナンスに電話して、資料を取り寄せた。彼女から教えてもらったとおりの情報が書かれていた。

それから数ヶ月して、もう少し貯金を増やしてから、私は上京をした。共立メンテナンスのサービスのお陰で、身元保証人もないまま上京できたし、数カ月後に、身元保証人がなくても働ける場所、住める場所を見つけた。

お陰で、今でも東京でがんばれている。

不思議なもので、人間には準備ができたときに、運命が味方してくれるらしい。どうすればいいのか分からないときでも、何かを準備すれば、道がひらける。

それからも、似たような経験を私は何度も重ねることになる。

共立メンテナンスのサービスは今でもある

なお、地方のワープアの方々にとって、一番知りたいのは、共立メンテンナンスの同じようなサービスが今でも展開されているかどうか、ということだと思う。

安心してほしい。さきほど電話をして、今でも同じようなサービスをやっていることを確認している。ただ、費用は若干異なるようだ。住む場所によってもサービス料が異なるという。

ドーミー 一室利用の特長

上記のサイトからアクセスして、各自で確かめてほしい。

貯金をするな、は恵まれた人間のタワゴト

よく、「若いうちは貯金をするな」ということを言う人がいるが、そういう人は何かに恵まれている。家庭がしっかりしていたり、おカネがあったり、優良企業に勤めていたり。

しかし、当時の私のように持てる者が何もない人間には、まず貯金することが必要だった。同じような境遇のワープアの人々は、とにかく、騙されたと思って100万円を貯めることに専念してみてはどうだろうか?

格安携帯に変える、携帯自体を使わない、アルバイトをする、あるいは家を引き払って実家で暮らしたりシェアハウスに住んだりして、収入を増やし支出を減らす工夫は、いくつも転がっている。

それでもどうしようもない人、たとえば養わなければいけない家族がいる場合などは、役所にかけこんではどうだろうか? もしかするとその親族は、生活保護を受けられるかもしれない。

または、貴方自身がなにかの補助を受けられるかもしれない。

ぱくたそ

100万円を貯めても新しい道が開けない場合もある。

たとえ転機が現れなかったとしても、目の前にある100万円は自信になり、精神的な余裕も生まれるだろう。ぱーっと好きなことに使ってしまってもいい。

何一つ損をすることはない。

 

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