「英語が多少出来ても無駄」という意見に耳を貸すな

「英語が多少出来ても無駄」という意見に耳を貸すな

私の取ったTOEICの点数は、英検2級程度にあたる。

この資格をかってもらい、運良く外資系企業で働くことが決まったあと、在籍していた企業に退職したいと申し出たら、強く遺留してもらった。

給料はあげてくれない

有り難いことだとは思う。ただ、給料も上がらず、その割には求める要求が年々強くなっていたのに虫の良い話だ、と意地悪く思った。

以前に私が働いていた超絶ブラック企業に比べると悪い場所ではなかった。いや、むしろホワイトなところだった。しかし業界に将来性はなく、私自身の将来にも展望が見えない。

安い給料で真面目に働く人間には価値があるから遺留されたのだと思うと、
「それなら給料を上げろよ」
という声が喉元まで出かかる。しかし、その要求が通らないことはよく知っていた。

私の意思が変わらないことを知った彼らは、遺留することをあきらめ、嘲笑し始めた。

不安を煽って遺留しようとした上司たち

「あんた程度の英語の点数に何の価値があるの? 意味なくない? いまどきそれくらい、高校生だってとれるよ」
「そこに価値を認める企業なんて大したことないよ。すぐにクビを切られておしまいなんじゃないの?」

出典:ぱくたそ

私が昼休み時間にTOEICの勉強をしていたのを彼らは知っていた。転職に役立ったのか、と聞かれて、とても役立ったと答え、聞かれたためにTOEICの点数を正直に教えた。その点数を、彼らはあげつらい始めた。

転職先の企業名までは教えなかったため、彼らは転職先を知らないままであざ笑う。よくも言うものだと内心で笑いつつも、
(彼らの言うことには当たっている面もある)
とうなずいていた。

英検2級程度の力では、転職後に通じないという思い込み

私には楽天家の部分もあるものの、これまでの経験から最悪の事態に備える癖がついていた。

世の中には思いがけない不運が待ち受けていることがある。不運に何度も巡り合ったのだから、間違いない。転職先は外資系企業であり、実力が伴わなければすぐにクビにするかもしれない。

みないつクビを切られているように、ギスギスしながら働いているのだろう。私もいつクビを切られてもいいように、覚悟はしようと思っていた。

彼らから指摘されたとおり、英検2級程度の実力のままだと、いつでもすぐにリストラ候補となってもおかしくないと認識していた。すでに覚悟していたから、いくら言われても動じなかったと言える。

彼らか何を言われようとも、退職を取りやめるつもりはない。入社してから英語力を伸ばせばいい。そう決意していた。

やがて上司たちもあきらめ、退職手続はスムーズに進めてもらえた。

数日後には転職先で働き始めたが、研修期間でも、いつクビを言い渡されても驚かないよう、心構えをしながら働いていた。英語の勉強は転職後に続け、再転職に備えていた。

ただ、結果論だが、それは杞憂だった。

外資だからといって、そこまでビビる必要はない

外資系企業で働く下っぱ社員の内情はあまり外に出てこない。表に出るのは華々しいキャリアの持ち主ばかりだ。下っ端社員として働いてみると、思ったほどギスギスしてはいなかった。

まず、日本で活動する以上、そのほとんどは日本人顧客相手の仕事だ。日本で採用される日本人には、日本語の業務が第一に求められている場合がほとんど。業種によるだろうが、外資系企業の平社員の大多数は、英語をそこまで使わないのではないだろうか。

ただし、欧米系の外資系企業では、仕事で使おうと使うまいと、最低限の英語能力があることを採用の必須条件とする。その大きな理由の一つに、業務契約書を理解できるかどうかがあった。彼らは契約を重んじる。ほぼ英語で書かれている契約書類を理解できることが採用の最低基準としているところが多いのだ。

それだけであり、転職してみれば、日常の仕事は日本語でやり取りされることが多く、英語能力は求められない。

もちろん、英語を使う場面も有る。時々アメリカから派遣されてくる本社社員との折衝で英語を使う。それには理解できる単語を使えばいいし、わからないことがあれば、後で同僚に尋ねれば済む話だった。

英語の勉強に固執してはいけない

外資で働くほかの知人に聞いても、皆一様に「転職するまで、高度な英語能力を求められると思っていた。とてもドライだと思っていた。でもそれは杞憂だった」と答える。

だいたい外資系と言えども、日本では社員をおいそれとはクビにできない。ハリウッド映画のような出来事は日本ではまれであり、そこまで心配する必要はなかった。

外資系企業に行くならば、英語をもっともっと勉強してから転職しなければいけないと思い込んで、転職活動自体に踏み切れない人が多い。

しかし、TOEICなどである程度の成果が出たら、思い切って転職活動に移るべきだ。

英語の重要性について「英語は自由へのパスポート」「英語はどのように武器になったか」という記事で説明をしたが、しょせん英語は手段であり、道具なのだ。こだわり過ぎてもいけない。

もっと気軽に、外資系へ

英語能力を伸ばしたいならば入社した後に頑張ればいいのであって、入り口でウロウロするのはバカバカしい。

点数が多少低くとも、転職活動を開始して、外資系企業へと進んだのは正解だった。

入ってみて分かったことだが、外資系は、責任を問われない下っぱの場合、業務範囲が明確で、ストレスがとても少ないのだ。

外資系企業に入社することでストレスから解消され、日常が楽しくなり、気持ちの余裕も出てきた。

英語を勉強すること、外資に勤めることを、もっと気軽に考えてみてはどうだろうか。多少英語ができた程度で、転職活動に向かってもいいと思うのだ。

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