「説明の意味がわからない」と叱られたときは

「説明の意味がわからない」と叱られたときは

会社で上司から何度も、
「あなたの説明は意味がわからない」
と言われてショックを受けたことはないか?

一度や二度なら、まだいい。

しかし、説明するたびに、

「お前の説明はわかりにくい」
「なにを言いたいのかわからない」
「もっと頭の中で考えをまとめてしゃべれ」

と上司から何度も何度も、叱責をされたとする。

叱責が重なるに連れて、自分の頭が他人に比べてかなり悪いのではないだろうか? と考えてしまう。自信をなくしてしまう。

どうして上司は「お前の説明はわかりにくい」と言うのか?

反省すれば、すぐに理由が見つかる場合もある。

  • 5W1Hがない。
  • 主語や目的語がない。
  • ダラダラと余計な前置きが長く、なにをしてほしいのか、先に言わない。
  • 自分の意見と他人の依頼がゴチャゴチャ
    ……などなど

すぐに理由が分かるならば、改善して次につなげなきゃならない。自分の責任だ。

ただし、新入社員の場合は、どこが悪いのか、自分ではわからない。その場合は、思い切って上司に聞いてみると、丁寧に教えてくれる。問題は丁寧に教えない場合であり、その場合の理由について以下で述べる。

ただ、もしも単に上司があなたのことを嫌いだったり、機嫌次第で言うことがコロコロ変わったりする場合もある。それは論外、上司がクソということ。説明ベタとは別問題なので、ここでは扱わない(詳しくは「機嫌の悪い人間の機嫌を取るな」を参照のこと)。

理由を教えない上司が多い理由とは?

ところが、上司によっては、あなたの説明のどこが悪いのか、具体的に教えてくれない場合がいる。いや、そのような上司の方が多いかもしれない。

その理由はなにか?

簡単だ。その上司がバカだからだ。説明を求めて、理由を説明しないのは、まぎれもなくバカだ。

「何度も説明済みだ。同じ説明を求めるほうが悪い」

とときどき言うバカ上司もいるが、そのときの説明が下手だからこちらが同じ間違いをするとは考えないのか。何度でも繰り返せ。

さらに悪いのは、あなたの説明が自分に理解できない理由を「言語化できない」ケース。これが一番多い。そして、

「お前の頭が悪いせいだ」
「もっと自分の頭を使って考えろ!」
「説明する前にノートに考えをまとめてこい!」

と、他人のせいにする。

自分が悪い事を分からないバカ上司

さらにはあなたの人格や能力を否定する。それでも食い下がると、

「そんなこといちいち教えてやるほど暇じゃない」
「自分で考えろよ、めんどくさいな」

と言って説明をしてくれない。

だが、その本当の理由は説明をしないのではなく、できないのだ。

「分かっているけれども、自分の頭で考えさせるために、具体的にどこが悪いのか、敢えて説明しないのだ」

と強弁する上司もいるかも知れないが、そう考える事自体バカである。

仕事ではもっと教育が必要なことがたくさんある。説明下手の部下は、仕事の基本レベルでつまづいている。つまづいている部下には早めに指導して、もっと有意義なことで頭を使わせるべきだ。アタリマエのことを分からない上司は、バカだろう。

バカに怒られて気にするのはくだらない。あなたの説明が悪い=あなたの頭が悪いと、自分を責める必要は一切ない。

どうしたら説明がうまくなるのか

とはいえ、部下は上司を選べない。会社を辞めるつもりがないのならば、その上司にとってわかりやすい説明をするよう、自力で努力するしかない。

どうすれば説明がうまくなれるのか?

結論から話すクセをつける

会社では誰もが時間がない。よって、まずなにをしてほしいのか、普段から結論から述べる癖をつけておく。たとえば、

「課長、◯月◯日の会議で、◯◯の設備を増強することが決まったじゃないですか。その件で、さきほどまで係長に言われて、設備追加にいくら費用がかかるか、試算して資料作れと言われて、三時間ほどかけて資料を作ったんですよ。会議でも、以前の△△と同じ仕様でいいってみなさんおっしゃっていたので、下敷きにした資料自体は△△の応用だったからミスはないと思います。資料を稟議書に落とし込んで、係長から承認もらいました。部長が急ぎ回覧させろとおっしゃっていたので、すぐに課長の承認もらいたいんです。ただ、以前と状況が変わっている点もあるので、その説明は必要だと思うので今から稟議書をお持ちしがてら説明を口頭でしたいのですが、確認のために少しお待ちいただいてもよろしいでしょうか?」

とダラダラ説明をするのではなく、

「課長、部長からのご指示で、今すぐ課長承認が必要な稟議書があります。今お持ちしてもよろしいでしょうか?」

だけでいいのではないか。そのあと、課長から、
「それ何の件だよ?」
などと訊かれたら、
「◯◯の設備増強の件です。◯月◯日の会議で決まりました」
などと補足説明をしていけばいい。

説明が長い、と言われているならば、相手に何をしてほしいのか、という結論部分を念頭に置いて、できるかぎり短く話す癖をつけるといい。

事前に、メモにまとめておく

説明は結論から、できるだけ短く、と言われても、すぐにできるようになる人は少ないだろう。

そもそも何が結論なのか、分からず、説明をするうちに段々と自分の中で考えがまとまっていく、というスタイルの人は多い。しかし、学生時代ならば良かったかも知れないが、社会人ではやってはいけない手法だ。

結論、つまり、もっとも相手に伝えたい、お願いしたいことは何か? を明確にしておくためにはどうすればいいのだろうか。

自分の頭の悪さを認めるようで悔しいかもしれないが、脳裏で考えをまとめることをあきらめてほしい。自分の頭の外で、手を動かしてまとめなければならない。

具体的には、上司に説明する前にパソコンのメモ帳か紙に、あなたが言いたいことや結論を書き出してほしいのだ。

バカな上司の中には、

「それくらい紙に欠かずに頭の中でまとめておけよ」

とあなたの努力をけなすかもしれないが、バカの言葉に耳を貸してはいけない。実のところ、頭の中だけで考えをまとめることができる人間は少ないのだ。

天才だってメモをとる

Fischer Sheffey Black

金融工学に欠かせない「ブラック・ショールズモデル」を発明したフィッシャー・ブラックは、卓越した頭脳を持ちながら、
「私は記憶力が悪いから」
と言いながら、どんなことでもメモを取るよう努力をしていたという。ノーベル賞級の頭脳でさえ、メモを取る。

数学者が画期的発明を黒板に数式を書きなぐって考えをまとめるシーンを観たことがあるかもしれない。数学者ですら、黒板という外部ツールを使って思考を整理する。

さらに、発明王・エジソンもまたメモ魔として有名だった。

頭を整理するためにメモに書いたりパソコンやスマホのメモ帳機能を使うことはあなたの頭の悪さを証明するものでは決してなく、恥ではないので安心してほしい。

努力を重ねることで、いずれメモを取らずに考えをまとめることができるようになるだろう。それまでは我慢して、説明の前には事前にメモで考えをまとめるクセをつけるようにして欲しい。

 

「あなたの言っていることがわからない」

と言われることは恥ずかしく、悔しいかもしれない。周りの社員から嘲笑されたような気になり、身の置きどころがなくなるような思いに駆られるかもしれない。

様々な理由があるために、一概にどう改善すればいいのか、を述べることは難しいが、取り敢えず上記の「結論から述べる」「事前に考えをまとめていく」ことは説明力を向上させる上での基本なので、試してみて欲しい。

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