職場の人間関係を修復するには

職場の人間関係を修復するには

今日の記事は、「職場の人間関係をこれ以上悪化させないために」の続きだ。

なにかがきっかけとなり、職場の人間関係が悪化したとき、相手の嫌がらせに反応しないこと、怒らないことをお勧めした。

では、関係を改善させる方法はないのだろうか?

人は、他人からコントロールされることを嫌う

まずおさえて置いてほしいのは、相手があなたを嫌っていて、それを改めさせようとする、あるいは相手の嫌がらせなどの言動をやめさせようとするあなたの行為は、相手をコントロールしようとする行為である、ということだ。

他人からコントロールされることを、人は嫌う。

出典:ぱくたそ

ただですら相手はあなたを嫌っているのに、さらに嫌わせようとする行為をするのが、いかに愚かなことか、想像がつくだろう。

しかし、私達は快適な会社生活を送る権利がある。あなたを不快にする同僚を、そのままにしたくないだろう。また、中にはあなたが抵抗しないとかさにきて、イジメを激化させる悪質な人間もがいる。その場合には、反応しないという方法では通用しない場合もある。

同僚を辞めさせよう

一番いいのは、嫌がらせをいつまでも続けるような悪質な同僚は、やめさせてしまうことだ。

悪質な人間は毒ヘビのようなもの。共生は出来ない。仕方ないから、相手から嫌がらせをされたときに、必ず記録を取り、証拠を固めておく。

職場の人間関係をこれ以上悪化させないために」で、

3ヶ月反応しないよう訓練をすれば、大抵の嫌がらせは収まる。相手も段々と無視するようになる。そして沈静化する。

と書いたものの、これはまともな人間ともめた場合の話。世の中には陰険な人間がいて、こちらがおとなしくするとつけあがって、脅迫を行うような輩も中にはいる。

それに対応する必要がある。

彼らは最初はしっぽを見せない。

ところが時間が経つと、警戒心が薄れ、あからさまな嫌がらせをするようになる。他人が見ていないところで書類を投げてよこしたり、ものを盗んだり、大声で恫喝をしたり。

それを録音する。今は電子機器の能力が上がり、24時間録音できる機器がある。そのスイッチを入れっぱなしにして、ズボンのポケットに入れておく。

証拠が集まったら、上司に訴えて辞めて欲しいと嘆願する。訴訟すると息巻いてもいい。ただし、裁判を辞さない覚悟は最初から決めておく必要はある。

とはいえ、悪質な人間相手では、相手を辞めさせるよりは自分が辞めてしまう方が早いかも知れないが。

外堀を埋めていくという方法

ただ、そこまで陰湿な人間に見込まれることはまれだ。こちらが無視して無反応を続ければ、相手も無視するようになり、関係が断絶したまま膠着状態が続く。

それからの関係修繕方法は、相手を変えるのではなく、周りから外堀を埋めていき、相手の心を動かす、という方法だ。

人は自分の意思を、常に周囲と微調整しながら生きている。数十年前まで同性婚を否定していた人の多くが、今では同性婚を容認するようになったのは、世論の変化に影響されたためだ。

同様に、会社員というものは、常日頃接する同僚や上司、部下の価値観の変化に合わせて少しずつ考え方が変化している。

昔はセクハラが当たり前だと思っていても、会社の雰囲気が変化すれば、セクハラなんてとんでもない、と考えるようになる。

もちろん、社内の雰囲気の変化がなければ、価値観が変わらないこともある。電通ではコンプライアンス研修が頻繁に行われていたようだが、社内の雰囲気が変わらなかったために、パワハラ、セクハラが横行していた。

だから、自分を嫌った人の感情を真逆に変えようとするのではなく、まずは、それ以外の周囲の人々との仲を良好に保つことを心がけて見てほしい。

その他大勢と仲良くなる

具体的には、自分から、そのほか大勢の同僚に話しかけ、飲みに誘い、食事に誘い、彼らの仕事を手伝うのだ。

これを卑怯だ、ととらえる人がいるが、もともと、大勢の社員と仲良くなることは、一社会人として当然の行為。それを今まで怠っていたなら、これを機会に努力してみてはどうですか? というのは卑怯でもなんでもない。

会社の人々の多数派が、あなたに理解を示してくれていれば、あなたを嫌っている人に同調する人は少なくなるだろうし、あなたが追い詰められることもないだろう。

自分の周りに広がる居心地の悪さを、人は敏感に察知する。そうなると、相手が変わってくれるケースが多い。向こうから挨拶をするような場合もあるし、何事もなかったかのように、話しかけてくることもある。

そのときに、すぐに嬉しがらず、淡々と対応する。舐められることを避けるためだ。周囲を観察しながら、少しずつ仲を改善していく。

間違えてはならないのは、このときに、決して相手を責めないこと。まるでなにごとも無かったかのように相手と会話をすることで、相手の警戒心が解け、感情もやわらぐ。

アドラー心理学は原因を追求しない

この方法は以前「対人関係や転職で苦しむすべての人へ」という記事で少し触れた、アドラー心理学の応用でもある。

アドラー心理学では、原因を取り除いても物事は解決しない、どうすれば解決できるかを考えよ、と説く。

人間関係においても同じで、たとえば、
「前と同じように笑い合う関係になりたい」
と考えるならば、原因を究明したり原因を排除しようとするよりも、状況を変える解決策を模索する方がいいようだ。

人間関係悪化の原因となった同僚に働きかけるのではなく、周囲の同僚と仲良くなる。相手の感情をコントロールするのではなく、周囲という状況を変えてしまう。

状況が変われば、相手の感情も変わっていく。

難しいが、価値はある

コミュニケーション能力不足の人間にとっては、多くの人に自分から積極的に話しかけることは難しいかもしれない。

しかし、やる価値はある。いきなり本番だと思うから難しいので、練習だと思ってやって欲しい。

なんの練習か? 転職先でうまくいくための練習だ。

人間関係の悪化は、転職の大きな原因だ。あなたが人間関係を改善できなければ、いずれその職場をさらざるを得なくなる可能性が高い。

そのとき、転職先でも同じような場面に遭遇したとき、また、なにもできないままで終わるのか?

それが嫌なら、転職先で人間関係が悪化しても解決できるように、今、練習するのだ。練習だと思いながらふるまうと、肩の力がおりるので、うまくいくことが多い。そのとき、練習だとおもっていたことが本番になるだろう。

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