自信を身につけるための方法はシンプル

自信を身につけるための方法はシンプル

昔、私が10代、20代の頃、自分に自信がもてなかった。

不得意なことで自信がないのは当然として、自分が得意なことでも、
「うまくいくだろうか?」
といつも悩む。

そもそも自分自身に自信がもてなかった。理由なく、漠然とした不安感があった。

困ったのは恋愛において。自信のない男性はもてない。だから、私は彼女ができず、女性経験が遅く、少なかった。

堂々とした態度は信頼を生むから、女性に頼りがいがあると思ってもらえる。

それを知っているのに、堂々としようと決めてもできない。自信に満ち溢れた態度で、「大丈夫だよ」と女性に向かって語ることが、不誠実なように思えてどうしてもできない。

おどおどとした行動の、挙動不審な人間だった。こんな私に彼女ができるわはずがない。

社会人になってももてない。ようやくできた彼女とはすぐに別れ、そのあとは彼女がなかなかできない期間が続く。その繰り返し。他にいろいろな理由があったにせよ、大きな要因の一つに自信の欠如があったのは間違いない。

自信をもてなかった理由とは

私の根底にあるのは不全感だった。その原因は親にあり、機能不全家庭で育ったことが、劣等感を育てたのだろう。

親が無条件に愛してくれていれば、子供は自信をもてる、という。しかし、私の親、特に母親が、私を無条件に愛するのではなく、「◯◯をしろ」と命令ばかりして、その指示に私がしたがうと喜ぶような人間だった。揺るぎない自分への信頼を子供の中に育てる教育ではなかった。代わりに、私の不全感、あるいは不能感を育てた。

ただ、誰かと比べて批判をする、という親ではなかったことは幸いだった。子供の頃に近所の子供と比較されてばかりで育てられた友人がいるが、彼女はかつての私よりももっと、精神的に不安定だ。

とはいえ、それなりの機能不全家庭に育った私は、何をするにも、これでいいのかな、とか、どうすればいいのかな、と思い悩みながら生きてきた。

目前に集中したり自己暗示をかけてみたり

自信を持つために、何冊も本を読んで、いろいろな方法を試してきた。

何も考えるな、という指示に従い、なにも考えないようにしようとしても、不安がすぐに湧いてくる。

自信には根拠などいらない、根拠のない自信を持つために自己暗示をかけろ、と書かれていたものがあったので、毎日鏡に向かって、「俺は力だ、力の結晶だ」とつぶやき続けたが、これも効かなかった。

自信を持てない人は他人に感謝できない人だ、という珍説もあった。毎日ありがとうと何百回もつぶやけば自信がつき、それ以外にもいろいろと効用があると言われて、やってみたがダメだった。

自己暗示やつぶやきによって独り言を言う癖がついたので、これらの方法は害であった。

いつの間にか自信がついていた

ところが最近いろんな人から、
「◯◯さん(私の名前)は堂々としている」
「信頼感がある」
と言われるようになった。

そればかりか、自信を持てない友人から、「どうしたら自信ををもてるの?」と相談を受けたりもする。

友人から相談を受けたときに、久しぶりに、自信がなくて困っていた昔のことを思い出した。自信がなかったころの自分を、忘れていたのだ。

そして、
「私は昔、自信が持てなくて、そのために本まで買って読んでいろいろ試してダメだったのに、どうしていつの間にやら自信がもてるようになったんだろう?」
と考えてみた。

自信の理由は、小さなゴールの積み重ね

あの当時試した方法が、今頃効いてきたのだろうか? と思ったが、まさかそんなことはあるまい。それにはタイムラグが有りすぎる。

ただ、一つ、あの当時に実行して、うまくいかなかった、という記憶のないままの方法があることに気がついた。いつの間にかやらなくなり、失敗した、という記憶もないままだから、忘れていたのだ。

あの当時、いろいろな本を読んで一番納得ができたのは、
「自信がつく1番の方法は、小さな成功体験の積み重ね」
というものだった。

その本には、こうも書かれていた。
「根拠のない自信を持つ人もいるが、それは慢心をうみ、いつか大失敗につながるだろう。それよりも根拠のある自信が必要で、その根拠を育てるために、成功体験を積み重ねるのだ」

成功体験は小さなものでいいらしい。たとえば、
「15分後に飯を食い終わろう」
と決意して、15分後に飯を食い終われば、それも一つの成功体験だ。そういう無数の成功体験を積み重ねていくと、自信が湧いてくる、というものだ。

そう言えば、それを意識してやっていた時期がある。自分で必ずできる目標を決めて、必ず達成するのだ。

たとえば、
「あと5分以内に着替えよう」
とか、
「このカバンを、10分間右手で持とう」
のような、必ず達成できる目標、失敗しようのない小さな目標を立てて、実行するのだ。

それを何度も繰り返した。

思えば、その辺りから「自信がない自分」で悩むことがなくなった。

最低ラインを意識するようになった

小さなゴールを決めて、それを達成することを続けてきたことが良かったもう一つの理由として、自分にできないことを見極められるようになったことだ。

「必ず達成できる目標しか決めない」
ためには、
「これはできない」
という最低ラインを知る必要がある。

できないゴールを設定したら、たどりつけない。そのたびに失敗しても自信は育たない。

おもえば、子供の頃に親から無理な目標を設定されて、どうしてもたどりつけなくて、泣いていた記憶が多い。このときの経験が、私から自信を奪ったのだろう。

しかし、最低ラインを見極めた上で、その下にある、必ずたどりつけるゴールを定めて、実行すれば、たいていは達成できる。

失敗もまた、役立ってきた

ただ、この最低ラインを見極めることは案外、難しい。これくらいはできるだろう、というオゴリが、経験の少ない人間には多く発生するから、できない目標を立てがちだ。

その見極めができるようになったのは、成功ではなく、失敗を多くしてきたからだ。

私は、これまで挫折を多くしてきた。失敗ばかりしてきたと言っていい。

失敗を重ねることが自分の最低ラインを見極めることに役立った。

小さな成功を積み重ねることは自信を育てるために必要だが、さまざまなことに挑戦をして失敗してきたことは、自信を育てないものの、自分にはこれはできない、という良い意味のあきらめを与えてくれた。

「あきらめ」というと、悪い意味だけに捉えられがちだが、仏教ではこれを「諦観(ていかん)」と呼び、悟りの境地であると定義している。足るを知り、渇望を捨てること、つまり、あきらめることは、自由を得ることにつながる。

失敗も成功も、自信のもと

結局のところ、さまざまなことに挑戦をし、失敗や成功を積み重ねて経験を積み、知識や判断力を積み重ねていったこと。そのうえで、日常生活の中で小さな目標を定めて必ず達成していったこと。

それが自信を育てたのだろう。

足成

私の記憶では、自信がついてくるまでに半年ほどかかったように思う。長いだろうか? しかし、幼少期に奪われた自信を取り戻すには、それなりの時間がかかるものだ。

自信を持ちたいなら、半年、もしくはそれ以上の長期戦となることを覚悟して、以上の方法を真似してみてはどうだろうか?

いつの間にか、あなたが知らない間に、あなたに自信が育つだろう。

あなたなら、大丈夫。

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